明日の敵と今日の握手を
幼女戦記の作者が原作、権謀術数が好きなら面白い。
抜き出すとこんな感じ。

ただし国語の読解問題に使って良いくらい難解。
以下で無料で数話見れるのでまずは見て欲しいが「これ誰?」が続出する。
以下も初見の相手(怒ってるやつ)の立場も書かず、この後も説明がない。

空港から大使館に向かう車で迎えに来てるやつだから、みたいに想像する必要がある。
原作小説でコミカライズの際に原作読んでる人向けに文字削減してテンポ重視したのかと思いきや原作小説はなし。
後はちょっとご都合主義(主人公の目論見が上手くいき過ぎ)なところもあるが、その辺は今後に期待。
フリーレン好きに勧める「辺境の老騎士: バルド・ローエン」

フリーレンが好きならこれも好きなのではと思った。
わかりやすい共通点として、特別な異性が死んだ後の話という点だ。
フリーレンと全く同じ関係性ではないが、本作は姫と騎士という関係。
姫は他国に嫁ぎ1年で離縁され、そして物語の序盤で死ぬ。
老騎士は隠居の立場として国を離れ旅に出る。
老騎士が姫の人生を想う場面などは、フリーレンの良さと重なる部分がある。
フリーレンをキャラクターのかわいさ等で好きな人には合わないかもしれない。
フリーレンの良さは、フリーレンが今後どれだけ人間的な情緒を持つようになっても、ヒンメルはもう死んでいる、という点。
過ぎてしまった変えられない過去、戻ってこない人を想うこと。ただの後悔ではなく、未来への行動として現在を過ごしていくこと——そういう話だと思っている。
フリーレンをそういう目で見ているなら、本作もきっと好きになるだろう。
ひとつだけ難点を挙げると、途中に挟まる説明文が長くてテンポが落ちる場面がある。
原作小説からの漫画化ならではの難しさかもしれない。
そういった箇所は読み飛ばしてもそれほど支障はないので、気になるようなら飛ばしてしまうといい。
巡る遊星
あらすじ
高校時代の同級生に誘われてお笑いトリオを組んでいた遊星だったが、あるきっかけから周囲の人間関係が絡まりもつれ始め…。期待の俊英が描く、創造と衝突の群像劇。
真中と遊星が喫茶店かどこかで話すシーン。
一方的な過去の確執が解消されるシーンだが、漫画的に大袈裟な演出をしてないのが良い。
現実はあんな感じで100から0に解消されるわけではなく、劇的なシーンでもなく進んでいく。
真中側の感情をわかりやすく言葉にせず、表情も最低限なのが良い。
他のシーンでも漫画的わかりやすさを排除する傾向にあるのは良い。
ただ、時系列を行き来する演出を多用するが、顔の年齢での書き分けが微妙だったりしてわかりにくいところがあり、そのわかりにくさは良さではない。
人物が定着しない内にどんどん出てきてわかいにくいところは現実に即しているとも言えるが工夫の余地があるとも言える。
こちらから見て良いわかりにくさと良くないわかりにくさがあるが、作者的には全部ポリシー的にそのわかりにくさは良いと思ってそう。
軽く過去作も見てみたが、作者自身遊星的な感性を持ってそう。
(子供が書いた)里見八犬伝 紹介文
息子(小学四年生)直筆紹介文。

書き下し。
==
しゅ人こうは八犬士の一人、。
犬塚信乃!!そして八犬士たちにはなにやらふしぎな水晶玉を、もっているようだ!!
その水晶玉のしょう体は、八犬士たちはなにがらあく りょうがとりついてるようだ。
あくりょうをはらうために信乃、たちはいくつ物の危機をのりこえていくそのけつまつは!!
信乃は、いや信乃たちはあくりょうとたたかいつづける。
そして信乃たちはあくりょうとたたかい、しかしそこでなんと信乃にあるひみつがつげられる。
信乃たちはあくりょうと、 たたかいつづける。!!
==
スーパースターを唄って。
「浸ってないで問題解決しろよ」
音楽で救われようとする人達に対してほんのり思っていた。
しかし現実には能力や運が足りず、ただ不幸が積もっていく人もいる。
クスリのために子供の前で性的奉仕をしようとする母親、芦名の喪失感やヒカリの暴走、マッチョ主義が切り捨てるそういう人達の苦悩を掬い上げるのが音楽。
そういう人達が抱え込んだ感情を表現して共感と連帯を作るのが音楽の一部とするならRAPはその機能に特化した分野なんだろうと思った。
共感を目的とするなら、歌詞そのものだけではなくどんな人生を歩んできた人が歌うのかというのも含めての話になるし、連帯を目的とするなら、観客同士や演者との距離が近いライブの有効性が高まる。
一般化されればされるほどマスに接続される代わりに共感と連帯の深さを失うトレードオフがあり、セグメントを切れば切るほど内輪的に盛り上がれる。
AI時代においては・・・と書いていこうかと思ったが、大体書く内容がわかりそうなもんなのでここまでにしておく。
最後にもう一度漫画的な感想を。
まず絵。
・人物は年齢より若く見える(下の黒髪の主人公は19歳)
・口を顔の横に描くのが少し気になる

後はタイトルの「唄って。」というクセからもわかるように多少片目を瞑って見る必要はある。
その辺踏まえて、WEBで無料部分見て、興味があれば買ってみてほしい。
『本好きの下剋上』は物語として楽しめる理由と異世界転生に多い”すかし系”への批判。
原作小説は5部まで、漫画は4部まで出ている。
漫画は1部のみ完結。
2~4部はそれぞれ連載中、絵を描いてる人も異なる。
この辺りが面白い取り組み。
漫画はWeb版もあるので数話読みたい人は以下よりどうぞ。
では漫画の感想。
単なる異世界ものではなく物語として楽しめる
主人公の大きな目的を確立しているのが良い。
大きな物語がわかりやすいと、小さな物語がより楽しくなる。
詳細は過去記事参照。
異世界転生にありがちな“すかし系”ではない
先に異世界転生にありがちなすかし系主人公の批判。
本好きの感想には直接関係しないので読み飛ばし可。
異世界転生と言えば無双。
それは良い、それが好きで見ている人も多い。
問題は無双する態度。
すかし系がめっちゃ多い。
意図的なすかし、天然系のすかし。
なぜこんなにもすかし系が多いのか。
2つの理由が想定される。
1つ目は「無双具合を際立たせるため」。
本気を出してない感で無双具合をより印象付けようとしている。
カッコ良さを演出する手法としては幼稚だし蔓延り過ぎている。
もう1つは「本気を出させ過ぎて破綻するのを防ぐため」。
無双系の設定でそのまま本気を出すと物語が成り立たなくなるので、本気を出さない理由としてすかし系にしている。
例えばほぼ万能な魔法創造能力を与えられた主人公。
恋人がさらわれて魔法創造して探知して、攻撃魔法で敵を倒して解決する。
最初から恋人に危険が迫ったら対処する魔法作っとけよ、という話。
しかし最初から万全の対策でトラブルが起きないと物語が成り立たない。
それをしない理由として、すかし系や天然が採用される。
物語に合わせてキャラの性格を歪めているのでよろしくない。
条件(キャラと環境)だけ与えて自由に行動させた結果、自然とストーリーになる形が良い。
話を本作に戻す。
本作では主人公は本気。
チート能力はなく前世の知識のみ。
体が弱かったり家が裕福でなかったり環境をビハインドにすることで、本気を出しても一気に物語が解決しないように設定してある。
この設定により知識での無双と上手くいかないけど必死に努力するという感情部分の両立が可能となっている。




