amazonのあらすじ
最強を決める戦い、神滅大戦に聖女ニルマは勝利したが、人類は滅亡寸前になっていた。
戦うべき敵と守るべき信徒がいなくなったニルマは、いつか世界が復興することを夢見て眠りに付く。そして五千年。目覚めてみれば、ニルマたち聖職者は後衛からちょろちょろと回復魔法を使うサポート役として軽く扱われるようになっていた。
※以下ネタバレ
面白かったのにまさかの3巻での打ち切り!?
原作は先があるらしいので、コミック版3巻で終わり=打ち切りみたい。とは言え続きを出そうと思えば出せる状況なので是非続きが始まって欲しい。
設定の説明がなく始まったのが好きだった
最初に世界設定を説明せずに話を進めて、状況や話している内容等から設定がわかるというやり方。最初に謎を提示してそれを餌に進めるという手法に似てる。
謎を提示して進める方法と比較して良いところは、謎を考えなくてよい点。後は設定を説明しなければ良いので、説明の手間とスペースが省ける点。
悪いところは設定の説明が一部省かれるので、わかりにくさが高まる。加減を間違えると付いていけない人が増えすぎることになる。その加減が難しそう。
客観的に自分の作品を見て、初見で読む人がこの説明でどこまで理解するかを把握する必要が生まれる。
「不自然な自然」がうまく使われていたのが良い
「不自然な自然」の説明はリンク先の記事を参照。
具体的な部分としては、冒険者チーム内のメンバーに極端な力の差があったり、5千年前の常識が変わってたり(回復魔法を使う聖女とか)。
以下のような意味でリアルさを感じる描写が多かった。
異文化の風習や行動様式に対して違和感を感じながらも、
歴史の積み重ねでそういう風にも成りうるんだなあと
妙にリアルに感じることがあるように、
SFなどでそういう違和感のあるものを全く挿入しないと、
自然に見えなくなってしまうことがある。
何故打ち切りか、何がダメだったのか
自分は好きだが打ち切りになったのなら、ダメな点がないかという視点で読み返してみた。あまり見つからなかった。敢えて言えば以下。
最初の設定説明がないのが難しくて読者が減った
一番考えられるのはこれ。なろう系読者はわかりにくさに敏感そう。
序盤の冒険者との「助けて」「改宗するなら」の件は微妙
強大な敵を目の前にして、冒険者は死の恐怖があるはずなのに、あのやり取りは起こらなそう。全体としてすっとぼけた雰囲気で進めようとするポリシーは感じられるが、あのシーンはやりすぎかも。
国民、準国民とかその辺の設定はややこしさのわりに面白さが少ない
設定が細かいとリアルさが出てよいのだが、この設定に関しては結構なページと文章量で描写してるが、その設定がフリになっているシーンがない。もしかするとこの後の展開で関係したのかもしれないが。