<amazonのあらすじ>
永い時を生き、絶大な力で災厄を呼ぶ異端――魔女。強国ファルサスの王太子・オスカーは、幼い頃に受けた『子孫を残せない呪い』を解呪するため、大陸最強と名高い魔女・ティナーシャのもとを訪れる。どんな望みも叶えるという“魔女の塔”の試練を乗り越えたオスカーだが、彼が望んだのはティナーシャを妻として迎えることだった!
2024年4月からアニメ化!
公式で1巻の途中まで試し読み可能。
「Unnamed Memory 1」越水ナオキ [電撃コミックスNEXT] - KADOKAWA
試し読み範囲だと浅そうな雰囲気も漂うがまずは1巻読んで欲しい。
※以下ちょいネタバレ。
1巻の後半で起こる殺人事件、その顛末が良い。
よくあるトリックの謎解きかと思いきや調査がそのまま答えになっていない所に現実味を持たせようとする配慮が見えて良い。
更にあの感じの答えで犯人の心理自体が操られていたかのような伏線をはるの、えぐさがとても良い。
2巻以降で徐々に前振りのように二人の仲を深めていく話が続く。
そして逆に匂わせてくる悲観的な2人の未来(人間と魔女の対立)の予感。
「絶対これ一筋縄でハッピーエンドにならないやつやん」と期待させてくれる。
大きなストーリーを匂わせてちょっとずつ進めながら日々のドラマを描く。
このやり方は面白い漫画の王道だと思う。
例えばコナン。黒幕との大きな話があるから、毎回の探偵ものが100巻以上続いても読めてしまう。
※以下大きなネタバレ
好きなシーン抜粋。
ここで魂を燃やす彼女の妄執も良いし「魂を燃やす」という手段(伏線)の提示も良い。何より、普通ならこういう死ぬ気の行動は大抵通せるのに、ここでは魔女の力の前に敢え無く失敗してしまう。その容赦ない結果も良いし、それでも燃やす選択をした彼女の気持ちが際立って良い。